私の母は今、特別養護老人ホーム(特養)という所で暮らしています。
ちょうど1年ほど経ちました。その前は有料老人ホームで数年暮らしていました。
なぜ、私が親を施設に入れることは悪いことではないと思うのかを今回は書いていこうと思います☆
熱中症問題
私の実家がある地域は、夏はものすごく暑くなります。何度か日本一になったことのあるくらい、毎年めちゃくちゃ暑くなります。
そんな過酷な地域なのに、母が1日の大半を過ごす部屋にエアコンがありません。扇風機も、認知症になった頃から「音がうるさい」とすぐ消してしまいます。
窓もドアも閉め切ったりするので、室温が40℃を越す時があります。そんな日でも、セーターを着て過ごしたりしていました。季節 や 体感温度が分からなくなっていたのですね。
いつ熱中症になってもおかしくない状態でした。
塩分を摂る為に、梅干しを渡すと、私が仕事から帰ってくるまでに1パック全部食べてしまいます。
でも、施設の中は1年中快適な温度と湿度に保たれています。具合が悪くなっても、職員さんがすぐに対応してくださいます。
火の始末問題
炊飯器でご飯を炊くことができなくなりました。
家に帰った時、焦げ臭いな…と思ったら、片手鍋でご飯を炊こうとして、失敗して焦がしていました。
ゾッとしました。
火事は自分の家だけでなく、他人さまにも多大な迷惑をかけてしまいます。
料理がすごく好きで、認知症になってからも毎日お弁当を作ってくれていました。ただ、中が生の唐揚げや、よく分からない味付けのおかずになってしまいましたけどね^^;
気持ちはすごく嬉しい。
でも、火の始末がとても怖い…。
元栓を閉めても、なぜか開けてしまう。
施設にいれば、キッチンに入ることはないので、火事の心配は全くなくなりました◎
徘徊問題
兄から聞いた話なのですが、近所にある定食屋さんで、母がうどんを食べていたそうです。そして支払いをせずに帰ったそうです。もちろん、その後支払いをしましたが、まだ顔見知りのお店だったからよかったものの、警察沙汰になりかねません。
もしかしたら、スーパー で お金を払わずに持って帰ってくるようになっていたかもしれません。いや、もしかしたら知らないだけであったのかもしれません…。
でも今は、エレベーターや出入り口には必ず職員の方がいらっしゃるので、勝手に外に出ることはありません。
孤独問題
母は集団行動が苦手なタイプです。
旅行も1人でバスツアーに参加して、隣になった人と仲良くなって楽しむ方が好きな人でした。
なので、施設に入るとなると、集団生活が待っています。
大丈夫かなぁって心配していましたが、実家でほぼ1人で誰とも喋ることがなく、孤独に毎日過ごすより、少しは気が紛れるんじゃないかなと、賑やかな方がいいんじゃないかなと思っています。
たまに女性の職員さんを私(娘)と勘違いして喜んでるみたいです。
まぁ、逆に私を職員さんと間違う時もありますけどね☆
排泄・お風呂問題
これが1番大変なことだと思います。
私がまだ母と一緒に暮らしていた時は、トイレもお風呂も自分でできていましたが、今は何もできません。ほぼ寝たきり&車椅子生活です。
おむつを換えること。
お風呂に入れること。
赤ちゃんと全然訳が違います。
重たいし、でかいし、臭いもかなりキツい。
何度か母のおむつ交換を手伝ったことがありましたが、気持ち悪くなるくらいの臭いです。それをうちの兄はいつも、全く嫌な顔一つせず、母に不快な思いをさせないように、優しく、そして冗談交じりに声をかけながらしてくれます。感謝しかないです。
職員さんも、仕事とはいえ、こんな過酷なことを毎日、何回もしてくださっています。本当にありがたいです。
家族関係問題
認知症になると、性格が変わってしまいます。
全ての方ではありませんが、気性が荒くなります。
お世話をしても、嫌がるし怒ります。
文句を言います。
こっちはやってあげてるねんで!!
という気持ちとがぶつかってしまうと、お互い不快だし、しんどいし、辛いです。
ニュースでよく「子供が親を殺した」「夫が妻を殺した」という事件を聞くことがありますが、介護疲れが原因の場合、もっと早く誰かに助けを求めていれば…、もっと早く誰かが見つけて助けていれば…と、辛くなるし、もどかしい気持ちになります。
そして同時に、そうゆう行動をされた方の気持ちが分かる自分にゾッとします。
付きっきりで面倒を見ることは、とてもとても大変です。
気持ちも体力ももたなくなります。
でも、自分の時間をができると、気持ちに余裕ができると思います。
毎日じゃなくてもいい。
1日おきでも週一でもいい。
私は遠方の為、年に数回しか会いに行けませんが、会える時間が貴重なので、優しい気持ちになり、優しい口調になれます。
夫婦関係や友達との関係もそうですが、ほどよい距離感を作ることがお互いに大切だと思います◎
おわりに
母が認知症になってから今まで、いろいろなことがありました。
親を施設に入れることは、悪いことだと思っていました。
できれば家族でなんとかしたかった。
でもできなかった。
今の私は、母に対して、ありがたいなどの感謝の気持ちより、後悔の気持ちの方が強いです。今まで大切に、立派に育ててくれたのに、結局なにもしてあげられなくて、さみしい思いをさせてしまってごめんね…。
兄に対しても、母のことは任せきり状態なので、感謝の気持ちよりも、申し訳ない気持ちの方が強いです。
不妊治療をしていて思ったことと同じですが、不安に思ったり後悔したりする気持ちがたくさん、たくさんあります。でも、これ以上後悔しない為に、今私ができることを一つでも多くやっていきたいなと思うりえっこなのでした。
最後まで見てくださってありがとうございます。
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